日本代表(FIFAランキング54位)が今日16日、埼玉にウルグアイ代表(同5位)を迎え撃つ。森保一監督(50)は15日の公式会見で先発の大幅変更を明言。ワールドカップ(W杯)ロシア大会で8強入りした南米強豪との就任3戦目へ、3-0で快勝した12日パナマ戦から最大9人を入れ替える可能性が出てきた。うち、W杯出場組は5人が先発の見通し。9月の初陣以降に活躍した新世代との融合が図られる。

慎重な森保監督が大胆に宣言した。ウルグアイ戦の先発について「新潟でやったパナマ戦から大幅にメンバーを代えて戦っていきたい」。この会見後、非公開で行った公式練習で発言が裏付けられた。3日前の試合とは顔触れを一新した編成で、紅白戦やセットプレー確認をした模様。1トップ大迫と2戦連発中の南野が引き続き先発起用され、それ以外の最大9選手が入れ替わる見通しとなった。

最終ラインには新主将の吉田、両サイドに長友と酒井。ボランチにはロシアで司令塔だった柴崎が帰ってくる。いずれも森保ジャパン初先発。一方で、注目の両サイドMFには9月の初陣コスタリカ戦で躍動した中島と堂安が入り、試される。南野も加えた新世代の象徴3人とロシア組の融合が一気に進められそうだ。

森保監督の言葉にも、新旧代表の連係・相性を確かめたい期待があふれた。「やったことのない選手とコンビを組む中でも、少しでも良い方向に、より良いものをつくろうとトライしてくれている。個でも相手ゴールに向かって行けるし、チームとしても連係して崩していける」と見て「化学反応」の実験結果を待つ。

現段階のベストメンバーで挑むのは、世界5指に入るウルグアイ。バルセロナFWスアレスこそ不在も、今年最強の相手だ。「FIFAランク5位でW杯ベスト8。過去に優勝したこともある。前2戦より厳しい試合になる」。劣勢は覚悟の上だが、頬は緩んだ。「今の我々の力を測るに最高の相手」と胸が高鳴った。

日本がFIFAランク1ケタの国に勝った例は過去3回あるが、ジーコ監督1回(04年9位チェコ戦)とザッケローニ監督2回(10年5位アルゼンチン戦、13年5位ベルギー戦)だけ。日本人監督は2分け9敗と勝ったことはない。だが、気後れはない。「勝ちにこだわる。W杯で8強以上に行くことを考えれば、互角の試合をして勝っていかないといけない相手。後手に回らないよう、同じ目線で戦ってほしい」。リスペクトしすぎない姿勢は、練習前のミーティングでも選手に植えつけた。【木下淳】