日本代表MF南野拓実(23=ザルツブルク)が、国際サッカー連盟(FIFA)ランク5位の強豪ウルグアイから、国際Aマッチ初弾からの3試合連続ゴールを含む2発を奪い、森保一監督(50)に日本人監督として世界のトップ5のチームから初めての勝利を贈った。

南野は試合後「2得点は自信になると思う。でも(1月の)アジアカップまでサバイバルはある」と気を引き締めた。一方でワールドカップ(W杯)ロシア大会に出場したMF香川真司(29)、乾貴士(30)を意識するかと聞かれると「他の選手のことは、全く考えていない。今、チャンスをもらっていて、そこで何が出来るかしか考えていない」と静かながらも強い口調で語った。

前半10分、MF中島翔哉(24)からの速く強い縦パスを受けると、すかさず左にターンし、DFディエゴ・ゴディン(32=Aマドリード)らウルグアイの3DFをかわしてシュートコースを作ると、右足で決めた。「翔哉が、あそこで右足で持ったら、クロスやパスをつけてくれる。自分も狙っていました」。森保ジャパン発足直後から前線を組む、中島との好連携に、さらに自信を深めた。

ウルグアイには2度、追いつかれたが、W杯組のFW大迫勇也(28=ブレーメン)と中島、MF堂安律(20=フローニンゲン)との4人で全く臆するところなく、攻め続けた。「そうしないと、勝てないと思った。結果を残したかった」とウルグアイに気持ちで勝った。

森保監督が目標に掲げる、世代間の融合というテーマに初めて本格的に挑んだ1戦でもあった。その手応えを聞かれると、大迫について語り出した。「サコ君はゴディンら2メートル近いウルグアイのDFを相手にしてもボールを収め、チームを助けていた。やりやすかった。味方としてたくましい。見習うべきところがある」とリスペクトを口にした。その上で「前の試合に比べて(融合は)あったかな」と口にした。

活躍できている要因について聞かれると「W杯に選ばれていない時に、いろいろ思うこともあったけれど、成長できている手応えはあった。変に焦ることはなく積み重ねて来られたのが良かった。まだまだアジアカップ(の出場)が、どうなるか分からない。満足せずに1からアピールしたい」と口にした。

一方で「森保ジャパン3戦連発、4ゴールの活躍を受けて、自らの代表での存在はどうか?」と聞かれると「(語るのは)まだ早い。次に選ばれることに集中したい。先のことは話したくない」と口にした。その上で「チーム(ザルツブルク)でもレギュラー争いがある。そこでも勝たないと代表はない」と言い切った。【村上幸将】