日本代表で5年2カ月ぶりのFK弾が決まった。MF原口元気(27=ハノーバー)が前半19分、自ら仕掛けて得たFKを右足で蹴り、相手GKの後逸を誘発した。原口は「思い通り飛んでないし、決めたと言っていいのか分からない」と苦笑。13年9月6日のグアテマラ戦でMF遠藤保仁が決めて以来のFK弾に「カウントしないでほしいです。でも、ゴールはゴールなので、今はよかったなと思いますけど」と振り返った。

今年1月。当時の日本代表に絶対的なFKキッカーが不在で、新たな武器を得ようとFKの名手だった三浦淳宏氏の助言を受け、ひそかに練習を積んでいた。現在は「してない」と言うが、経験が生きた形だ。

ワールドカップ(W杯)では不動の右MFとして出場し得点も決めた。W杯直後は再出発のスイッチが入りにくい時期もあったが、代表での若手の台頭が闘志に火を付けてくれた。「今日は相当、悔しい気持ちを持ってプレーしましたし。自分にとって、燃やせるものが見つけられたのはでかい」。すぐさま、週末の所属チームでの試合に目を向け「ここからまた1カ月、ブンデスでの試合が重要になる」。アジア杯で再びW杯での輝きを放つ準備はできている。【岩田千代巳】