公式戦初勝利を手にした顔ではなかった。森保一監督(50)にとって、就任後6戦目で初めて先制を許す想定外の事態。

後半3得点したが、終盤にPKを決められ1点差まで迫られた。何とか勝ち点3は手にしたものの「大会の初戦は難しいものになると思っていた。予想通りと言っていいか分からないが、初戦特有の難しい試合になったと思う」と眉間にしわを寄せた。

「世代間の融合」を掲げて挑む今大会。思ったほどコンディションがチームとして整っていない誤算も苦戦を招いた。ベスト16入りした昨年W杯ロシア大会で活躍したFW大迫と二十歳のMF堂安がゴールを決めたのは光明だが、アジアを勝ち抜くのは容易ではないと思い知らされた。「すべての部分で改善、成長しながら勝っていく。次のオマーン戦に向けても最善の準備してベストを尽くす」。この辛勝を、アジア制覇への糧にする。【浜本卓也】