右臀部(でんぶ)痛で3試合連続欠場中の日本代表FW大迫勇也(28=ブレーメン)が、24日の準々決勝ベトナム戦(ドバイ)で先発復帰する可能性が浮上した。22日、シャルジャの宿舎で調整した前日サウジアラビア戦の先発組を除く11人が、約1時間の練習を実施。大迫はシュート練習にも加わるなどフルメニューを消化した。試合当日まで状況を見極めることになるが、臨戦態勢は整いつつある。

エースに明るさが戻ってきた。練習冒頭でのボール回し。和気あいあいとした雰囲気の中、大迫はジョークでボールを手でたたきつけてスタッフからイエローカードを提示され、周囲を笑わせて盛り上げた。その後のシュート練習に加わるなど、力加減に気を配りながらも全メニューを消化した。練習後にはダッシュを繰り返すなど、復調気配を漂わせた。報道陣に言葉こそ発しなかったものの、右手を上げて帰りのバスに乗り込んだ。

完全復活の日は、確実に近づいている。ベトナム戦は中2日で、サウジアラビア戦からスタメンを変更する可能性は十分にある。加えてFW武藤が累積警告により出場停止で、FWは大迫のほかには北川のみ。起用法の最終決定は直前まで状態を見極めてから総合的に判断される見込みだが、佳境に入ってきた大会の終盤もにらんで、ゴーサインが出る可能性はある。

右臀部痛は再発だっただけに、辛抱強く復帰への段階を踏んできた。2大会ぶりの優勝を目指す日本にとって、大迫の復帰ほど明るい材料はない。練習を終えた大迫は、チームとともに準々決勝の地ドバイに入った。