女子日本代表なでしこジャパン(FIFAランク8位)が国際親善大会第2戦でブラジル(同10位)に3-1で快勝した。大会初優勝へ王手。途中出場のFW小林里歌子(21)が国際Aマッチ初得点で勝利に貢献。高倉麻子監督の秘蔵っ子が、ワールドカップ(W杯)イヤーのチームで存在感を示した。最終戦は5日(日本時間6日)、イングランド(同4位)と対戦する。

高倉体制では鬼門となっていた米国の地で、タイトルに王手をかけた。就任後の初戦だった16年6月に初の米国遠征を行って以降、毎年のように強豪相手の米国遠征を組み、8戦2分け6敗と、この遠征前まで苦杯をなめてきた。今大会は米国、ブラジルという強豪相手に結果を残した。最終戦は6月のW杯フランス大会でも対戦するイングランドと戦う。指揮官は「勝利を大前提に考えますけど、あくまでW杯にむかって、いろんなものを観察する時間でもある」とさらなるメンバー変更を示唆した。

ブラジル戦では主将のDF熊谷、DF市瀬、GK斉藤の3人がインフルエンザと診断されてベンチを外れており、MF三浦も体調不良で、4選手ともイングランド戦でも起用できない可能性が高まっている。そんな中、若いFW小林や籾木、MF杉田らが出場機会を得て躍動。チームに新たな力を吹き込んだ。どのようなメンバーで戦い、結果を出すか。指揮官は「90分で勝ちきることも含めて、先発と交代、またはチームとして積み上げることを整理して臨みたい」。鬼門の地でタイトルをとりW杯へむけて弾みをつけられるか。