国際サッカー連盟(FIFA)の田嶋幸三理事は2022年ワールドカップ(W杯)の拡大を巡る議論について「ずいぶん前に進んだ」との見方を示した。アラブ諸国の対立緩和を演出したいとの野心がのぞくインファンティノ会長が意欲的で、中東初のW杯は共催が現実味を帯びてきた。

サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)、バーレーンは17年に「テロ組織支援」などを理由に対カタールの経済制裁を発動。だがFIFAは共催の候補国として、中立的なクウェートやオマーンと並んで、敵対する3カ国を推す。

韓国と北朝鮮は昨年の平昌冬季五輪(ピョンチャン・オリンピック)や来年の東京五輪での南北合同チーム結成など、スポーツを通じて関係改善を図る動きが目立つ。26年W杯でも、関係悪化が深刻な米国とメキシコの歩み寄りが期待される。

インファンティノ会長は功績を残すためにもサウジなど3カ国への働き掛けを強めるとみられる。UAE出身のロマイティ・アジア・サッカー連盟理事は「準備は整えている。政治問題が解決すれば共催に全面協力する」と前向きだ。(共同)