森保ジャパンの「三銃士」が攻撃を活性化した。日本(FIFAランク27位)はコロンビア(同12位)に0-1で惜敗。

2列目のMF中島翔哉(24=アルドハイル)南野拓実(24=ザルツブルク)堂安律(20=フローニンゲン)が昨年11月16日ベネズエラ戦以来、そろって先発。昨年のW杯ロシア大会で2-1で破った南米の強豪を相手に無得点に終わったが、森保チルドレンの3人が何度も決定機をつくった。26日にはボリビアとノエスタで対戦する。

また新たな可能性を感じさせた。森保ジャパンの三銃士こと、中島、南野、堂安が約4カ月ぶりにそろって先発。特に中島は何度も好機の起点となった。真骨頂は前半24分。相手のクリアボールにすかさず反応して拾い、逆サイドの堂安へつないだ。一気に速攻をかけ、堂安からDF室屋にパス。右クロスにMF南野が詰めたがわずかに合わなかった。目立ったのは攻守の切り替え。出足の速さで相手の隙を突いた。

「カタールで結構言われているところ。前回の代表より(ボールを)奪えた。成長できていると思う」

1月、ポルトガル1部ポルティモネンセからカタール1部へ移籍。新天地では守備も求められ、移籍後初めて招集された今回の代表戦で早速、一皮むけた姿を見せた。自身のシュート3本は全てペナルティーエリア外からのミドル。「結構(外からでも)打つタイプ。それを決めるのも大事。決まればチームのためになる」。森保監督も「世界のサッカーを見てもペナルティーエリア外10メートルのところはシュートエリア。狙って打てる部分はポジティブ」と評価した。

森保ジャパンの顔として立ち上げ当初から連係を築いてきた三銃士。FW大迫が不在の中、前半8本のシュートは全て2列目が起点となっていた。1月のアジア杯は中島が右下腿(かたい)負傷で離脱したため、三銃士で臨むことはできなかった。再出発と位置づけられた今回はW杯ロシア大会の主力MF香川や乾も途中出場。後半26分からは中島、香川、乾で2列目を作り、ロシア組との「融合」も図った。

「香川選手は日本人なら誰でも知っている。能力は高いし、一緒にやってやりやすかった」

得点こそ奪えなかったが、若手3人の意地を見せつけた一戦。先輩の経験値も吸収しながら、新時代を築き上げていく。【小杉舞】

MF南野 前半は手応えあった。(香川とのプレーは)プロなので(気にしていない)けど、心強いものはあった。

MF堂安 アグレッシブに前から走り回ろうというのは意識したし、前半はそれがはまっていた。前半は思い通りにプレーできた。後半は前であまり変化が起きていない中、(香川)真司君が入った時に何か変えられそうな雰囲気があったので正直、もう少しプレーしたかった。