サッカー女子日本代表「なでしこジャパン」の高倉麻子監督が24日、都内で行われたワールドカップ(W杯)フランス大会(6月開催)優勝トロフィーの日本公開を受けたトークイベントに参加し、11年W杯ドイツ大会を制した佐々木則夫前監督、同大会優勝メンバーの澤穂希さん、MF宮間あやらからフランス大会に向けたエールを受けた。

佐々木元監督は現チームについて「本当にいい進捗(しんちょく)状況できていると思いますし、可能性ある選手を入れて、いい発掘ができています。これまでの過程は素晴らしい」と評価。その上で、W杯を制するには「やっぱり持ってないとダメ」と熱弁した。自身の時には「僕は澤ちゃんをはじめ、選手たちの背中をプラスアルファでいただいていた」としつつ、「あの人、いいトレーニングやミーティングをしてるけど、持ってないよなという人もいるんです。高倉さんは持ってますよ。アジアでも厳しい戦いの中でしっかりと勝ってますし、この間のアメリカでの大会も勝ちきってきてます。今度の欧州遠征でもいい相手と準備ができる。みなさん応援してくださいね」と気遣った。

澤さんは「(W杯は)普段、感じることができない雰囲気があって、のみ込まれそうな状況になることもあると思いますが、自信を持って持っているものを全部出してほしい。みなさんの健闘を祈っています」とエール。宮間も「主役の方々が納得いくような大会になることを常に願っています」と話した。

世界一を経験した3人からの言葉を受けた高倉監督は「3人の言葉をいただいて心強いです。私たちは常に挑戦者であると思いますし、簡単な戦いはない。W杯を楽しみたいと思いますし、精いっぱい頑張りますので、応援を送ってください。ありがとうございました」と締めくくった。

優勝トロフィーは2月24日にパリから世界6大陸24カ国をめぐるツアーに出発し、日本で10カ国目。触れるのは男子同様、国家元首と優勝を経験した監督と選手のみで、高倉監督はイベント中に「3人は触れるんだなと疎外感を感じて。仲間に入りたいので頑張ります」と誓っていた。