なでしこジャパン(FIFAランキング7位)が1次リーグ突破へ大きな1勝を挙げた。第2戦でスコットランド(同20位)と対戦。先発起用されたFW岩渕真奈(26)のゴールなどで2-1で今大会初勝利。0-0で引き分けた初戦のアルゼンチン戦から選手3人を代えた高倉麻子監督(51)の起用も当たった。勝ち点4(1勝1分け)とし19日(日本時間20日未明)にイングランド(同3位)と対戦する。

なでしこが今大会初白星をもぎとった。前半23分、左サイドでチーム最年少19歳FW遠藤が相手DFの股を抜いてゴール前のFW岩渕にパス。岩渕がワントラップから振り抜いたシュートは相手GKの頭上を抜いてゴールに突き刺さった。今大会初先発の2人の連係から先制点を奪い、勢いに乗った。

同37分にはFW菅沢がPKを冷静に決めリードを広げた。終盤に失点したが、決勝トーナメント進出へ大きな勝ち点3を加えた。岩渕は「とにかく勝つことに集中していたので、ホッとしています。全員の気持ちが乗ったいいシュートで、良かったです」と話した。

格下アルゼンチンとまさかの引き分けに終わった10日の初戦とは、見違えるような動きだった。MF杉田、三浦の両ボランチが何度もゴール前に顔を出すなど、積極性が光った。守っても18年アジア杯を制したコンビ、DF熊谷、市瀬の両センターバックが安定したプレーを披露。初戦から先発3人を変更した高倉監督の采配も当たり、なでしこが強さを取り戻した。高倉監督はイングランド戦に向け「簡単な試合じゃない、また1つ1つ戦っていくだけ」と話した。【松尾幸之介】