エース不在の2次予選は、俺たちに任せろ-。W杯カタール大会アジア2次予選第2戦のモンゴル戦(10日、埼玉)に向けて9日、日本代表はさいたま市内で最終調整を行った。

9月の初戦ミャンマー戦で得点したMF中島翔哉(25)、MF南野拓実(24)は、そろって先発が濃厚。同時に“キングカズ”ことFW三浦知良(52)以来、26年ぶりとなるW杯予選開幕からの連発弾に期待がかかる。

   ◇   ◇   ◇

モンゴル戦の主役は譲らない。26年ぶりの大記録がかかるMF中島、MF南野は、リラックスした顔つきで埼玉スタジアムのピッチに登場。報道陣に公開された冒頭15分の練習では、DF長友らを中心に声を掛け合って雰囲気をつくり、翌日に控えたホーム開幕戦へ士気を高めた。

FW大迫が負傷のため不在。MF南野と並んで森保ジャパン最多7得点を記録しているエースの不在は“半端なく”大きい。それでも、ミャンマー戦でW杯予選第1号を沈めた中島は「大迫選手だけじゃなくて、自分もそうだし、代わりに出た選手で力のある選手はたくさんいる」と、世間の不安を振り払った。

大迫に代わってFWでは、新たに鎌田、浅野が招集された。鎌田は3月以来、浅野は昨年9月以来の代表入りとなったが、南野は「前めの選手は(一緒に)プレーしたことがあるので、特徴はなんとなく分かっている。組んだ選手とお互い意識していければ」と自信をのぞかせた。

南野はさらに「スピードが特長の選手が入った場合は、サコ君(大迫)が入った時よりも裏のスペースを意識する必要があると思う。選手の特長を理解しながらプレーすることは必要」とも話した。長いW杯予選を戦う上で、攻撃のバリエーションを増やすことは必至。“大迫頼み”の現状を脱却する上でも、重要な試金石となりそうだ。

W杯予選開幕からの2戦連発弾は、93年にW杯アメリカ大会予選で“キングカズ”がマークしたのが最後。記録への期待も高まる中、直近の欧州CLでリバプール相手に鮮やかなボレー弾を決めた南野は「好調を維持できていると思うので、そのまま試合に臨めれば」と勢いに乗った。【杉山理紗】