サッカー元日本代表のラモス瑠偉監督(62)率いる日本が、初の決勝進出を逃した。パラグアイの首都で05年大会以来2度目の4強入りを果たし、ポルトガルと対戦。2度のビハインドをはね返し、追いつき、延長戦の末にPK戦までもつれこんだが、力尽きた。

激戦だった。日本は0-1の第1ピリオド(P)10分22秒、フィールドプレーヤー(FP)茂怜羅オズ(東京ヴェルディBS)の直接FKで同点。4大会連続のW杯出場となる10番の、長い助走からの右足で追いついた。

第2Pの12分37秒には山内悠誠(東京ヴェルディBS)が勝ち越し弾。GK照喜名辰吾(琉球エリスリナ)のロングボールの競り合いでうまくDFを外し、左足でゴールに蹴り込んだ。

その後、第3Pに2点を奪われて再びリードを許したが、土壇場で同点。第4Pの35分13秒、つまり残り47秒で赤熊卓弥(ドルソーレ北九州)が決めた。右CKに中央でマークを外して右足。ゴール上段に蹴り込む豪快な1発で延長戦に持ち込んだ。ベンチのラモス監督もスタッフや選手と抱き合って大喜びだった。

その延長戦は0-0で3人制のPK戦に突入。しかし、先攻の日本は1人目の茂怜羅と3人目の田畑輝樹(ヴィアティン三重BS)がとも枠を外してしまい、2人目山内の成功だけでポルトガルに及ばず。快挙とはならなかった。

茂怜羅は豪雨の中で試合直後のインタビューに応じ「12年前に日本に来てから4回目のW杯。日本の皆さんがいろいろサポートしてくれたし、日の丸をつけて毎試合、感謝していた。このW杯は命懸けで、みんなで1つになって絶対に優勝しようと約束していた。日本も盛り上がって応援してくださっていると聞いていたのに、最後にPK外して申し訳ない。全部をピッチに残したけど、日本にトロフィーを持ち帰りたかった」と悔しそうに話した。

大会初の決勝進出、さらには国際サッカー連盟(FIFA)主催大会で日本男子初の優勝を目指したが、夢は持ち越された。3位決定戦に回り、日本時間2日午前4時15分からロシアと対戦する。