日本がロシアに4-5で惜戦し、05年の第1回大会で残した過去最高成績の4位を上回れなかった。赤熊卓弥(ドルソーレ北九州)の2得点などで4-3とリードした最終第3ピリオド(P)に2失点し逆転負けを喫した。大会最優秀選手には茂怜羅オズ(東京V)が選出された。

あと1歩、悲願のメダルに届かなかった。過去2度優勝のロシアに逆転負け。ラモス監督は「彼らにメダルを取らせてあげたかったし、歴史をつくってほしかった。第2Pでリードした時に、焦りをコントロールできなくなった。勝ちきれなかったところに課題が残った」。W杯での過去最高成績を達成できなかった。

強豪に勇敢に立ち向かった。第1P8分、1-2と逆転された直後、空中で3本を通す華麗なパスワークから赤熊が頭で決めた。ラモス監督も鬼のような形相でガッツポーズ。さらに茂怜羅がFKを豪快にたたき込み勝ち越した。だが4-3で迎えた第3Pに浮足立った。巧みな個人技で同点とされると、GK照喜名がシュートをはじいたところを詰められ逆転された。

世界と互角に渡り合った。開幕戦で開催国パラグアイを5-4で下すなど、1次リーグ3戦全勝で首位通過。準決勝では優勝したポルトガルにPK戦まで持ち込めた。8得点で最優秀選手に輝いた茂怜羅は「今までポルトガルやロシアと対戦して3点差や4点差で負けていた。準決勝のポルトガル戦も今日のロシア戦もいい試合をして優勝が見えた」と手応えを口にした。

ラモス監督は「まだまだ世界との壁は高い」と現状を受け止めた。それでも「選手たちには感謝。胸を張って帰れる」。メダルには届かなかったが、日本の実力を世界に見せつけた。

◆ビーチサッカー 12分×3ピリオドの計36分で行われる。同点の場合は3分間の延長戦、それでも決まらない場合は両チーム3人ずつのPK戦で勝敗を決する。ピッチに立てるのはGKを含めて5人ずつ。交代制限がなく、同じ選手の出場回数も制限はない。退場者を出した場合、フットサル同様に2分経過後や得点された後に交代要員を補充できる。また、すべての反則は直接FKになる。09年のW杯では元サッカー日本代表の前園真聖も出場。1次リーグのエルサルバドル戦で2得点を挙げるなど8強進出に貢献している。