アジア・サッカー連盟(AFC)が新型コロナウイルスの感染拡大を受け、9月に予定する22年W杯カタール大会アジア最終予選の開始延期を検討していることが3日、わかった。

3月下旬の同2次予選の実施が困難となっていることに加え、本来なら同予選の最終戦となるはずだった6月の試合開催も不透明と判断。試合はFIFAの設定する国際Aマッチデーにしか開催できず、苦渋の選択を迫られることになりそうだ。

AFCは2日にクアラルンプールで東地区の加盟協会や各地域のリーグ代表者を集めた会議を開催し、ACL日程の延期決定のほか、W杯予選の日程についても協議を行った。会議に出席し、この日帰国した日本協会の須原専務理事はAFCからW杯予選の延期も含めた複数の選択肢の提案があったといい「その中でいくつか案を預けてきた。最終予選に手を付けることもひとつの選択肢として提示されている」と明かした。

AFCからは7、8日に行われる西地区の会議後にFIFAとも協議の上で、3月の2次予選延期が正式発表される見込み。最終予選の初戦が設定されている8月31日から9月8日までの国際Aマッチ期間に6月の試合も含めた2次予選日程がずれ込むことが事実上、決定する。須原専務理事は「今回は日程の話だけしました」とウイルス感染が拡大していない中立地などでの開催検討は否定。「サッカー界をあげてみんなで一丸となって乗り切っていこうと、そういう空気感がいい意味で充満していた会議でした」と振り返った。