女子日本代表「なでしこジャパン」(世界ランク10位)は、大会初戦でスペイン(同13位)に1-3で敗れ、黒星スタートとなった。

前半から相手の勢いに押されると、8分に左サイドを崩され、最後はMFプテジャスに押し込まれて先制を許した。

それでも徐々に自分たちのペースを取り戻すと、迎えた同44分。DF清水梨紗のゴール前へのロングボールに走り込んだFW岩渕真奈がダイレクトで右足を合わせると、ボールはGKの頭上を越えてゴールへ。鮮やかなスーパーループシュートが決まり、試合を振り出しに戻した。

しかし、後半に入ると再びスペインに主導権を握られる展開となる。同3分に最終ラインでのミスから途中出場のFWルシア・ガルシアに決められ勝ち越しを許すと、同33分にもパスミスからボールを失い、再びルシア・ガルシアに決められ、決定的な3点目を失った。

試合はこのまま終了。東京オリンピック(五輪)へ向けた大事な一戦で力負けし、高倉麻子監督は「思った以上に重い感じがあった。ボールの収まりがなく、攻撃の厚みを含めた連続性がうちにはなかった。やってはいけないミスの集中度もそうですし、そのあたりは追求していきながら次の試合にむかっていきたい」と厳しい表情を浮かべた。

一時は同点となるゴールを決めた岩渕は「完敗ですし、技術の部分でも日本の長所が一切出ずに相手に上回れた。ビルドアップでも共通意識を持って、立ち位置だったりを立て直してまた頑張りたい」と次戦をみつめた。

なでしこジャパンは今後、9日未明にイングランド(同6位)、12日朝に米国(同1位)と対戦する。