オランダ遠征中の日本代表は6日、合宿2日目を迎えた。今回、オランダの地で2010年のワールドカップ(W杯)南アフリカ大会で共闘したGK2人が、選手とコーチとして10年ぶりに日本代表で再会し再び、日の丸を胸にともに戦う。GK川島永嗣(37=ストラスブール)がオンライン取材に応じ、川口能活GKコーチ(45)との練習を「大きな刺激」と歓迎した。

川島と川口コーチが、10年の時を経て、同じピッチに立っている。川口コーチは7月に東京オリンピック(五輪)GKコーチに正式就任。今回は、初めてA代表の欧州遠征に同行し、現場での再会が実現した。川島は「能活さん(川口)が引退されてから、会うのが初めて。そもそも10年のW杯以来、会うのも初めてという話をしていた」と話した。

10年W杯南アフリカ大会では、当時27歳の川島が大会直前に正GKに抜てきされた。34歳のベテラン川口は精神的支柱としてチームをまとめる役割を期待されての招集で、チームのベスト16進出に貢献した。兄貴分との再会に、川島は「こういう場所で会えるのはうれしいですし、能活さんがGK練習にいることで気持ち的には大きな刺激があります」。練習では川口コーチが川島に向かってボールを蹴る場面もあり「いつもと違った雰囲気がある」と、10年前に思いをはせた。

今季、所属のストラスブールでは開幕から2試合連続でフル出場したが、チームは2連敗で計5失点し、3戦目から4戦連続で出番なしという苦境で、代表に合流している。川口コーチの存在も頼りに「新たなレベルで自分たちがプレーしているということを、もっともっと見せていきたい」と、日本代表の進化を示すつもりだ。【岩田千代巳】