韓国は、親善試合としては10年ぶりの日韓戦に、大きな関心を寄せた。公営放送MBCなどの各テレビ局は10日以降、メインニュースで報道し、各新聞も大きく紙面を割いた。ほとんどのメディアが、海外通信社が紹介した日本代表の森保一監督(52)のコメントまで掲載した。

ネット専門メディアのゴール・ドット・コムではAFP通信を引用し「コロナで多くの方が苦しむ中で、日韓戦が行われることは多くの人の努力があったから。日韓戦を実現させてくれたすべての方に感謝します。日本代表を応援してくれるすべての方のためにも、全力を尽くします」と日本指揮官のコメントまで紹介した。

最も韓国メディアが注目したのは、トットナムFWで韓国の至宝・孫興民(ソン・フンミン=28)が招集できるか。韓国協会幹部は「トットナムと協議中で、今は正確なことは言えないけれど、孫興民が日本に向かう可能性はある」とだけ話した。

日韓戦開催の協議は、2月下旬に日本協会から韓国協会へ、来日を打診したことからスタートした。コロナの影響で、3月の代表日程をすべてあきらめていた韓国協会としては、興味を引く話だった。

しかし最もネックになったのが、韓国への帰国者に義務づけられている2週間の隔離。韓国協会は政府と相談し、日韓戦終了後帰国するKリーガーに対し、坡州(パジュ)ナショナルフットボールセンター(日本で例えるならJヴィレッジ)で1週間合宿した上でPCR検査を受け陰性と判断された場合、それぞれ所属クラブに復帰するとの特例措置が認められた。

結局9日に韓国協会から日本協会へ「来日可能」の一報が届き、試合成立となった。【盧載鎭】