世界ランク10位なでしこジャパンが、同47位のパラグアイに7-0で快勝した。

一方的な試合展開での勝利にも、高倉麻子監督の表情に満足はなかった。試合後にオンラインで取材対応し「ゴールに迫るシーンはたくさん作ったが、ゴールを破る数には不満が残る。決定力は課題」。7得点したが、放ったシュートは相手の7倍以上にのぼる36本。あえて選手に、より高い要求をした。

約1年ぶりの試合。決めきれなかったシーンも含め「良いテンポでボールを動かして崩しにいったところもあった」と一定の評価をしつつ、「時間帯によっては停滞したところもあった。そこを自分たちで変えていく姿勢がもっとあっていい」と付け加えた。「選手はそれを理解している。ただ、表現してこそ選手」。目指すところが高いからこそ、簡単に笑顔は見せなかった。

次は11日にパナマ戦(国立)が控える。準備期間は短いが、決定力の向上を選手に課した。「決めてこそのサッカー。たとえ良い試合ができても、1本のフリーキックやクロスで負けることはこのチームでもあった。そこの自覚や責任をもっと強く持てたら」。指揮官の言葉は最後まで決して浮つかなかった。