日本代表MF原口元気(30=ウニオン・ベルリン)が、不退転の決意で15日のキルギス戦(パナスタ)に臨む。

これがワールドカップ(W杯)アジア2次予選最終戦となり、3週間以上に及んだ長期合宿の締めくくりだ。日本にとっては既に首位通過を決めており、あらゆるテストができる自由度の高い試合になる。

13日にオンラインで取材対応した原口は「残り1試合、最後はしっかり自分自身も結果を残して、今季を締めくくれたら(9月からの)アジア最終予選に向かっていける。前線にいいタレントがいる中で、生きるか死ぬかでやっている。最後のチャンスにしっかり懸けて、自分自身も結果を残したい」と思いを打ち明けた。

18年W杯ロシア大会の日本代表だった原口は、決勝トーナメント1回戦ではベルギーを相手にW杯初得点を挙げるなど、不動の地位を築いた。

22年カタール大会へも欠かせない戦力だが、原口が主戦場にする日本の2列目は、今やタレントの宝庫であり超激戦区。MF伊東、鎌田、南野は定位置を事実上獲得し、東京オリンピック(五輪)が終わればU-24日本代表の堂安や久保らが再合流する流れになるはず。当然、30歳のベテランも背水の覚悟がある。

7日のタジキスタン戦では主将マークを巻いて先発した。本来の主将DF吉田がオーバーエージ枠でU-24日本代表に専念しているためで、原口は「小学生以来だったので、試合前のミーティングでの声かけとか慣れない部分もあった。ただ、巻くことによって1つ大きな意味はある」と、日本を引っ張る意識を再認識。一方で「18年W杯は、先輩たちに勉強させてもらったので、僕も似たような雰囲気作りは心がけたい。まずは自分のパフォーマンスにフォーカスしないと(主将という役割に)説得力も出ない」と、プレーで仲間を先導したいという。

国際Aマッチ60試合11得点の実績を誇る原口は、キルギス戦でも再び主将マークを巻いて先発する可能性は高い。2大会連続のW杯代表へ、真剣勝負の一戦になる。