【デュッセルドルフ(ドイツ)22日=岡崎悠利】サッカー日本代表の森保一監督(54)が、選手がチームの課題として口にする「共通認識」について言及した。

直近で欧州組が集まった6月の活動では、ホームでチュニジアに0-3で完敗。これを受けて今回の活動中も、選手からは戦術のより細部に共通認識を持ちたいとの声が上がっている。森保監督は「選手は世界で勝つために、あれもこれもとやりたいとすごい向上心を持って考えている。その都度足りないところは出てくるが、修正して勝てる確率を1、2%でも上げられるようにしたい」と選手も感覚を尊重した。

もっとも4試合が行われた6月では、メンバーを大きく入れ替えながら戦った。連係を高めるという意味では、選手にストレスがかかったところはあると指揮官も見ている。「W杯という心身ともに大きなプレッシャーがかかるなかで、同じ選手とずっと組むことにならないかもしれない。交代枠も5人になって、試合にかかる強度は高い。多くの選手を替えながら戦う選もしなければならないかもしれない」と、メンバーを固定しなかったことの狙いも語った。

18年W杯ロシア大会では、西野朗監督が1次リーグ最終戦となるポーランド戦でスタメン6人を変更。そばでコーチとして経験し、どんな選手と組んでも機能するチーム力こそ、今大会の3戦目であるスペイン戦にも生きると信じる。「6月の経験を、誰が出ても機能する、勝っていくことができるように」。目の前の試合に勝ちながら、本大会も想定する-。二兎を追うことも、招集した選手たちなら実現できるという信頼感があってのこと。選手の意見にも耳を傾けながら、最大限の準備を進める。