【チューリヒ(スイス)共同=戸部丈嗣】国際サッカー連盟(FIFA)は2日、スイスのチューリヒで理事会を開き、理事による投票でワールドカップ(W杯)2大会の開催地を決め、2022年大会は招致を目指した日本が落選してカタールとなった。日本は初の単独開催を逃した。

 18年大会に旧ソ連、東欧で初開催のロシアを選んだ。カタールも初めての開催で、ロシアは14年ソチ冬季五輪に続いてビッグイベントを開く。FIFAのブラッター会長が理事会後に発表した。

 日本は最先端技術を導入した「次世代W杯」を掲げたが、FIFA理事に訴えが浸透せず、02年大会を韓国と共催したばかりというマイナス要素を最後まで覆せなかった。22年大会には日本、カタールのほか韓国、オーストラリア、米国が立候補した。

 18年大会はロシアのほかイングランド、いずれも共催のオランダ・ベルギー、スペイン・ポルトガルの欧州候補が招致を目指した。

 日本は1日、最終招致演説を行い、最先端技術を駆使した「次世代W杯」をアピール。世界400カ所の競技場で3次元立体(3D)映像によるパブリックビューイング、世界各国から約6000人の子供を招待する次世代教育の実施を訴えた。

 日韓大会が開催された02年生まれの8歳の子役タレント、佐々木りおさんが「22年には私は20歳になる」と呼び掛けたが、開催には結び付かなかった。