国際サッカー連盟(FIFA)の年間女子最優秀選手に選ばれた沢穂希に、女子W杯で初優勝した日本代表「なでしこジャパン」の仲間や代表OGらから偉業をたたえる声が10日、相次いだ。

 なでしこのメンバーで、沢が所属するINAC神戸のDF近賀ゆかりは「受賞すると信じていた。世界一の選手とプレーできていることを幸せに思う」と語り、FW川澄奈穂美は「日本から2人目、3人目と輩出されることを願っている」と話した。GK海堀あゆみは「チームとして一緒に戦えることができ、大変光栄」と言い、FW大野忍は「身近な存在の沢選手が受賞し、本当にうれしい」と祝福した。

 岡山湯郷のMF宮間あやは「自分のことのようにうれしく思う。たくさんすごいところを持っている今の沢さんが、やっぱり世界一」とのコメントを出した。

 日本代表草創期の名選手だった半田悦子さんは「今までは手が届かないと思っていたものが、これからは目標になる。沢は中学時代に代表入りした時から、年齢に関係なく相手に向かう気持ちがあった」と感慨深そう。代表OGの手塚貴子さんは「アジアからでも世界のトップになれると証明した。今、サッカーをやっている選手や、これから始める子たちにとっても、遠い夢ではなくなった」と喜びを口にした。

 2003年女子W杯と04年アテネ五輪で監督だった日本サッカー協会の上田栄治女子委員長は「私の時代は想像もできなかった。遠い目標だった。子どもたちに与える夢や影響は非常に大きい」と女子サッカーの普及、発展に期待を寄せた。