岩手県滝沢村で16日、女子日本代表「なでしこジャパン」のメンバーで、村出身の岩清水梓(25=日テレ)に名誉村民の称号を贈る式が開かれた。岩清水は「誇りに思う。応援を力に変え、ピッチを走り回りたい」と笑顔であいさつした。

 村の交流館で柳村典秀村長(57)が記念の盾を贈呈。村に住む祖父奨さん、祖母絹子さんも見守った。

 式の後、地元のサッカーチームに所属する子どもたちと交流。昨年の女子W杯ドイツ大会決勝の心境を聞かれ「私もチームのみんなも震災のことを考えていた。勝っていいニュースを届けたいという気持ちで戦った」と振り返った。

 岩清水にサインをもらった盛岡市立高松小6年の西川鈴音ちゃん(11)は「大きい相手に負けないで張り合ってすごい」と目を輝かせた。

 岩清水はドイツ大会で守備の要として初優勝に貢献、県民栄誉賞を受賞した。今年夏のロンドン五輪での活躍も期待されており、村は公民館などに観戦会場を設置することを検討している。

 名誉村民の称号は滝沢村の名声を高めた人物に贈られ、日本新聞協会長を務めた故上田常隆氏に続き2人目。