呼ばれた玉田もビックリした。代表復帰の一報は、今日15日の浦和戦に向けた移動中に届いた。クラブを通じたコメントの第一声は「驚きました」。そして「選出されただけでは意味がないので試合に出場したい」と続けた。日本協会の川淵キャプテンも「玉田には驚いたね。ただ、名古屋では相当いいパフォーマンスをみせているみたいだ」と素直な感想を口にした。

 3次予選序盤の大一番。バーレーンたたきの刺客に指名された。自慢の左足に好感触が残る。優勝した04年アジア杯準決勝でバーレーンと対戦し、3―3の延長前半3分に約40メートルを独走し決勝弾を決めている。この試合は2得点。「バーレーン男」だ。

 岡田監督は先日視察したアウェーの環境について「グラウンドが悪いので、パスをつなぐのが厳しいだろう」と話した。好相性に加え、ジーコジャパンの切り札でもあった高速ドリブル、1人で局面を打開できる高い能力が買われての復帰とみられる。同監督は今日の浦和名古屋戦を視察する。

 玉田が代表の青いユニホームに袖を通すのは、1次リーグで王国ブラジルを本気にさせる左足弾を決めたW杯ドイツ大会以来、実に約1年8カ月ぶり。代表復帰についてはこれまで「選手皆が思っている気持ちと同じ」と複雑な言い回しで、静かに意欲を示すにとどめてきた。ただ、代表にふさわしい最上級のパフォーマンスを発揮できる状態にある。

 今季名古屋を率いるストイコビッチ監督のもと、ドイツで世界を驚かせた当時の輝きを取り戻した。プライドが高く天才肌と共通点が多いピクシーが掲げる攻撃サッカーの切り札を自認。J開幕前には「(名古屋の)スパイスだね。オレは」との名言も残している。ここ2年は、代表にも呼ばれず、Jでも思うような活躍ができなかったが「見方を変えてもらわないと」。こう力強く語っていた玉田が岡田ジャパンでも「スパイス」になる。【八反誠】