U-22(22歳以下)日本代表に「宇佐美効果」が波及した。30日、6月1日の同オーストラリア代表との親善試合に向け、会場の東北電力スタジアムで公式練習を実施。ミニゲームでは、初めてトップ下で起用されたMF原口元気(20=浦和)が、1トップのFW永井謙佑(22=名古屋)と絡みながら切れ味鋭い動きを披露。「真ん中だと、飛び出し、ドリブル、スルーパスも狙える」と好感触を口にした。

 発奮材料があった。年齢的には同代表の対象のFW宇佐美が、A代表に“飛び級”で招集された。「人のことを気にして焦ったりするのはよくないけど、正直悔しいです」と素直な胸中を告白する。気持ちを奮い立たせるように「でもここで結果を残したら、A代表のスタッフも見てくれていると思うんで」と続けた。

 1日の親善試合は午後4時20分キックオフ。同7時20分からは、同会場でA代表がペルー代表とキリン杯を戦う。“ダブルヘッダー”で、ザッケローニ日本代表監督も見守ってくれるはず。永井も「A代表は意識する。自分のやり方で結果にこだわりたい」と口をそろえた。

 オーストラリア戦は同代表初のサポーターが入る国内試合。同時にクウェート代表と対戦する6月の12年ロンドン五輪アジア2次予選(19、23日)前、最後の公式戦にもなる。原口、永井。宇佐美に刺激を受ける2人が、新たな縦のコンビで得点を生めば、本番への大きな弾みにもなる。【阿部健吾】