G大阪のMF遠藤保仁(31)が、12年ロンドン五輪のオーバーエージ(OA、年齢制限外選手)候補に挙がっていることが12日、分かった。U-22(22歳以下)日本代表が五輪出場権獲得後、正式要請を受ける可能性が高い。

 なぜ遠藤?

 来年32歳で五輪を迎える遠藤はU-23とはおよそひと回り違う。それでも遠藤が加わる利点は大きい。最大の魅力はピッチ上の監督として攻守の流れを読み、相手に畳みかけるタイミングを計る能力にある。W杯ドイツ大会など主要大会に選ばれながら出場に恵まれなかったが、10年W杯南アフリカ大会で「チームの心臓」として抜群の役割を果たした。

 イングランド代表のジェラード(31)スペイン代表のシャビ(31)がチーム内における絶対的存在であるように、遠藤はA代表でも不動の地位を確立している。それは、若い世代にも同じ。W杯を主力メンバーとして経験し、試合の流れを読む能力は経験に裏打ちされた。遠藤の人柄、個性はチームに自然と溶け込みベストの人材。

 唯一の懸念材料、フィジカル面での衰えについて遠藤は以前、そうした指摘をニコッと笑いながら一蹴した。「僕は(猛練習で有名な)鹿児島実業の出身ですよ。40になっても脚力は衰えないでしょうね」。