ザックジャパンに、さらなる困難?

 台風12号がW杯ブラジル大会アジア3次予選日本-北朝鮮戦が行われる9月2日に関東を直撃することが予想され、日本協会の小倉純二会長(73)は30日、状況に応じて試合開催の延期の可能性を示唆した。国際サッカー連盟(FIFA)の規約では、荒天などで試合が開催できない場合、翌日開催を最善としている。翌日3日の開催になった場合、6日のアウェーのウズベキスタン戦まで中2日の強行軍。本田の故障状態だけでなく、天候も気にして予選初戦に臨むことになった。

 快進撃を続けるザックジャパンに逆風が吹いてきた。大黒柱本田の故障に加え、台風12号の影響のため北朝鮮戦延期の可能性が出てきた。小倉会長はこの日「(台風直撃なら)翌日(3日の)開催もないとは言えない。相手のこともあるけど」と心配そうに話した。

 気象庁がこの日午後6時の時点で発表した台風12号の経路では、2日午後3時の時点で関東が強風圏内に入り、そのまま北上すれば試合開始時間の同7時20分に直撃の可能性もある。日本協会では台風の動向を慎重に見守りながら試合前日の1日に試合開始に関する情報を公式サイトで発表することを決定した。

 FIFAのW杯予選の規約では試合開催地の協会が制御できない理由(台風による荒天など)が発生した場合、試合を1日延期することが最善と記している。両国の合意があれば、試合翌日以外の日にちに試合日を設定できるが、北朝鮮を再びホームに招く手続きの煩雑さや、資金面が限られる北朝鮮が航空機の取り直しなどで生じる余剰経費を嫌がれば、翌日3日の開催となる可能性が高い。

 3日開催なら、6日に敵地でウズベキスタン戦を控える日本にとって中2日で連戦。さらにタシケントでの調整は事実上、試合前日の1日のみの過密日程を強いられる。たとえ北朝鮮戦が予定通り2日に開催されてもピッチは日本の苦手な重馬場は間違いなしだ。小倉会長は「ホスト国が試合をやれるか決めないといけない。あとは(天候を)祈るだけです」と空を見つめた。日本は天候を味方につけることができるか-。