アウェー2連戦を終えた日本代表は16日、平壌から北京経由で帰国した。

 アルベルト・ザッケローニ監督(58)は、羽田空港で報道陣に囲まれると「やっとよく見る顔がいっぱいになった」とホッとした表情で話し始めた。手すりにもたれながらアウェー2戦を振り返る姿は、異様な雰囲気の中で戦った苦労を物語っていた。

 北京では2011年のすべての活動を終えた代表メンバーを「この1年はよく戦ってくれた。来年も(最終予選で)厳しい戦いが続く。頑張っていこう」と、ねぎらって解散した。

 北朝鮮戦での人文字に「ハングル語は読めないので気にならない」と笑いを誘ったあと、真剣な表情に変わり「一番の収穫は初戦で予選突破できたこと。北朝鮮戦を含め、残り2試合は最終予選の準備にできる。11人ではなく、いかに広げ、そのレベルを上げていけるか。選手層を厚くすることが課題」と明言。「アウェーの戦いにもっと慣れていかないと」と加えた。最終予選、ブラジル本大会へ向け、強化ポイントは明確になった。