なでしこジャパンの新主将MF宮間あや(27=岡山湯郷)が、漫画のヒロインになる。「月刊少年ライバル」(講談社)の6月号に、「魅せろ!なでしこJAPAN

 宮間あや物語」が掲載されることが4日、分かった。昨年のW杯優勝までの過程と、世界一の司令塔へと成長したサッカー人生を追った実録漫画になるという。なでしこジャパンはこの日、今日5日のキリンチャレンジ杯ブラジル戦に向け、ホームズスタジアム神戸で練習した。

 宮間のサッカー人生を振り返る物語が、漫画になる。MF沢が主人公のモデルとなった「サッカー少女楓」(講談社)に続く、なでしこジャパンからの“漫画デビュー”になる。

 本人は「私が漫画になるなんて、なんか不思議な感じです」と苦笑い。だが「どう感じてもらえるかは私が考えることではなく、描いてくれた方の意図があると思う。でも、見てくれた子どもたちが少しでも女子サッカーをしたいと思ってくれればうれしい」と、女子サッカー界の普及、底辺拡大への思いも強い。

 恵まれない環境の中で、サッカーを続けてきた。中学、高校時代は実家のある千葉県大網白里町から片道3時間以上をかけ、日テレ・メニーナの練習場まで通った。高2で退団してからは、学校のサッカー部で唯一の女子選手として活動したが、大会出場は認められなかった。なでしこリーグ岡山湯郷へ入団後も、アルバイト生活が続いた。米国移籍後には、チームがリーグ撤退する悪夢も味わった。

 今まで見たことのない宮間が、躍動感あふれる漫画となって目に飛び込んでくる。担当者は「はしゃいだり、ラーメンが好きだったり、一般的には知られていない一面を描けるのも漫画ならではの楽しさ。ますます宮間ファンが増えることを願っています」と期待している。

 この日の練習では、持ち味である左右両足からの正確なキックでパス交換などを行った。ブラジル戦に向けて「今までやってきたことを、試合で出せるようにしたい」と意気込んでいた。