ロンドン五輪日本代表の関塚隆監督(51)が、トゥーロン国際大会(5月23日開幕、フランス)で23歳以下の海外組と国内組の「融合テスト」を行う。17日、東京・文京区の日本協会で、同時期にW杯アジア最終予選オマーン戦(6月3日、埼玉)に向けた合宿を行うA代表に招集されない五輪世代の海外組を、同大会に招集する意向を示した。

 「海外組はシーズンも終わっている。クラブが出してくれるか分からないが、選手の状況も踏まえて(招集を)判断したい」。同大会には代表招集の拘束力はないものの、欧州でも「格」を認められており、所属クラブ側との交渉を積めば招集できる可能性は高い。

 基本的にはA代表優先で、5月下旬のアジア・チャンピオンズリーグの決勝トーナメント1回戦に挑むクラブの選手も招集しない。その中でA代表と重複しない海外組と、既存の国内組の相性を確認する。

 関塚監督は24日のロンドン五輪組み合わせ抽選会のために、20日に渡欧するが、五輪世代の海外組をチェックする。21日にFW宮市のボルトン-スウォンジー戦、28日にはFW宇佐美のBミュンヘンとDF酒井高のシュツットガルト戦、29日には宇佐美が出場する可能性の高いBミュンヘンの2軍戦を視察する予定。これらの選手が条件がそろえばトゥーロン国際に招集される可能性がある。

 五輪代表は同大会後、6月中旬に36人に登録メンバーを絞り、同下旬の国内合宿を経て6月末に五輪代表18人と予備登録4人の計22人を発表する。メンバー発表前に海外組と現存の国内組の連係や相性をじっくり確認するのは、同大会が最後のチャンスと言える。

 「五輪の目標はメダル。参加するだけが意義ではない。(海外組やOAも含め)いろいろな可能性を見てベストのメンバーを選考したい」。五輪出場国のモロッコなど強豪ぞろいの大会で万全のテストを行い、本番への最高の準備とする。