【ウロツワフ(ポーランド)15日=益子浩一、栗田成芳、松本愛香通信員】日本代表のDF長友佑都(26=インテルミラノ)が、歴史的な大金星を誓った。今日16日の親善試合ブラジル戦に向け最終調整を行い、先発が決定的になった。日本は5月のアゼルバイジャン戦から国際Aマッチ8戦6完封と守備が安定しており、豪華攻撃陣を擁するブラジルが相手でも封じる考えだ。さらに「(相手は)守備に関してはスキがある」と指摘。攻守両面で、カナリア軍団を慌てさせる。

 どんな強い相手でも動じない。セリエAの名門インテルで培った精神力と、揺るぎない自信が、長友の心にある。欧州選手権の会場で、緑に統一された近代的なスタジアムで行われた15日の最終調整。ザッケローニ監督から1人、呼ばれて入念に守備位置の確認をした。ミーティングでブラジルを分析し、戦術練習では徹底的に相手の「穴」を突く動きも繰り返した。やれることは、全てやった。

 長友

 勝ちに行きます。引いて守備ばかりだと、世界に出た時に本当の勝負ができない。本当の強さを得たいと思う。(本田)圭佑とも話をしましたけれど、力で押し込んで行こうと。フッキに対しても前半で交代させるくらい追い込みたい。確実に勝って、自信を、成長につなげたい。

 20歳のネイマールに加え、Jでも活躍したフッキ。個々の能力はずばぬけている。だが豪華布陣の中にも少ないながら弱点はある。

 長友

 もう、世界トップレベルだなと。攻撃で。ただ守備に関しては、穴があるわけじゃないけど、スキはあるかなと。フランスより(スキが)あると思います。守備に関して言えば、フランスの方が堅い。

 日本は5月のアゼルバイジャン戦から国際Aマッチ8戦で、わずか2失点(6完封)。守備に自信が芽生えている。長友に刺激され、吉田も「いいパスを出させないこと。スペースを与えないこと。それができれば抑えられる」と言い切る。ザックジャパンの守備陣が、一丸となって、強敵に立ち向かう。