「VSジーコ」が鹿島の4強進出の原動力になる。24日のACL準々決勝第2戦アデレード戦を前日に控えた23日に飛び込んできた、ACL準決勝で対戦の可能性があるクルブチの監督にジーコ氏就任のニュースは、闘志を高めるのに十分なものだった。同氏をよく知る世代のGK曽ケ端は「モチベーションになる。しかも真剣勝負」。かかわり合いの少ない世代のDF岩政も「これは対戦する運命」と4強入りを使命と受け止めた。

 第1戦は1点のアウェーゴールを許すドローに終わり、MF小笠原も離脱と状況は厳しい。オリベイラ監督はこの日の練習後に5分間、円陣を組ませた。MF本山は「いつも通りにやれと言われた。ジーコに教わったことも基本を大事にするということ。やれればいいなと思うし、まずは勝たないと」と初心に帰った。鹿島もクルブチも勝てば、運命的な戦いが待っている。(アデレード=広重竜太郎)