猛攻をはね返して先制したのはもくろみ通り。だが、浦和は後半に2失点して逆転負けを喫した。ペトロビッチ監督(57)は「内容を見れば引き分けが妥当だった。負けたことは非常に残念」と肩を落とした。

 前半ロスタイムの先制点は鮮やかだった。右サイドでMF柏木からボールを受けたDF森脇良太(28)が糸を引くような左足のミドルシュートをゴールへ。だが、後半はペースを握られ、11分に同点ゴールを決められると、終盤にセットプレーから決勝点を許した。

 昨季のJリーグは終盤まで首位を堅持しながら、残り3試合で1分け2敗と失速。勝負どころでのもろさを、また露呈した。森脇は「最低限でも勝ち点1を持ち帰る戦いをしなければいけなかった。まだ試合の流れを読み切る力がない」と唇をかんだ。

 07年以来のアジア王者を狙う今大会。苦しいスタートとなったが、槙野は「まだ5試合残っている。引きずらないことが大事」と前を向いた。