横浜が約6年半ぶりに柏を破った。最近10戦勝ちなし(6分け4敗)だった天敵のホームに乗り込み、逆転勝ち。急造サイドバック(SB)MF三門雄大(28)の2アシストで雪辱した。

 ボランチで先発も、0-1の後半26分に交代した小林に代わって右SBへ。その2分後、右サイドを上がってボールを上げる。これがFW伊藤翔(26)の頭をとらえて同点弾になった。38分も三門。味方を追い越す動きで右サイドを破ると、地をはうクロス。ファーサイドに詰めていたDF下平は左足を合わせるだけだった。

 流通経大時代に大学NO・1MFと騒がれたボランチ。前所属の新潟でSBもサイドハーフもこなす万能型に成長し、13年末に横浜に引き抜かれた。先月28日のナビスコ杯清水戦でも負傷交代した小林の代役SBを務めており「1点目は(伊藤)翔が見えていたし、2点目も混戦に速いボールを入れれば誰かが触ってくれると思っていた」。オーバーラップからクロスまで本職顔負けの精度だった。

 柏に勝つのは、故松田直樹さんがいた08年10月25日以来11戦ぶり。「縦に速く」の柏対策を持ち場に応じて体現した三門が、鬼門突破に導いた。【木下淳】