名古屋MF田中輝希(22)が自身のプレーを猛省した。

 DFとして右ウイングバックで先発。FW永井謙佑(26)の得点をアシストした前節湘南戦(2日、パロ瑞穂)に続き、スタメンに抜てきされた。

 これまでは攻撃的MFとして前線でプレーしてきたが、今季はサイドバックやウイングバックに下がってチャンスをつかみ、一皮むけようとしている。

 ただ、この日は意気込みが空回り。前半26分に警告を受けていたが、同46分に相手FWアデミウソンを倒して2枚目の警告をもらい退場。時間と場所を考えれば、イチかバチかのタックルに行く局面ではなかった。それはアデミウソン自身が「相手がぶつかってきてくれた」と振り返ったことからも明らかだった。

 田中輝は「絶対に飛び込んではダメだと分かってはいたんですが、体が反応してしまって…」。悔やんでも悔やみきれないといった表情。ガックリ肩を落とし、敗戦の責任を背負い込み、トボトボと帰路に就いた。

 三菱養和SCユースから、大きな期待を背負って加入。昨季はJ2大分に武者修行に出た。思うように試合に出場できなかったが、期限付き移籍から戻った今季は試合の中で成長を示していた。痛い痛いミスだが、独特のドリブルとサイズ、得点感覚を持ち合わせた期待の大器。この悔しさ、むなしさを、今後の糧にしたいところだ。