横浜が21日、来年5月で定期借地契約を終える横浜市みなとみらい地区の拠点、マリノスタウンから移転し、来年1月以降は同市の新横浜公園内の日産フィールド小机などを練習場として利用すると発表した。事務所もこの近隣に移す。

 取材に応じた嘉悦朗社長は「選手人件費に手を付けずにコスト構造を変えるための判断。横浜という都市部で無理なく活動するための最適解だ」と説明した。

 現在の拠点は横浜駅近隣の好立地で「他のクラブの3倍程度」という年間5億円超の維持費がかかっていた。既存の施設を活用し、同水準の練習環境を整える。

 DF中沢は「この環境でやれたことに感謝したい。会社の判断は理解できる」と冷静に受け止めたが、下部組織から横浜ひと筋のDF栗原は「クラブを象徴する施設だった。長くいた家から引っ越すような感覚。寂しい」と話した。

 2007年に正式オープンしたマリノスタウンでの活動は下部組織を除いてことし限りで終了する。下部組織は来年3月末まで活動し、横浜市内に新たな練習場を探す。