ブンデスリーガ1部マインツから正式オファーを受けている東京の日本代表FW武藤嘉紀(22)の去就が、来週中にも決定する。21日に立石敬之GMが、近日中にも移籍先を決定し「近いうちに発表しないといけない」と明かした。打診などを受けている複数クラブから、最終段階に入っているマインツが筆頭候補に、新天地がいよいよ決まる。

 武藤の去就が、大詰めを迎えた。2得点の活躍で勝利を収めたナビスコ杯甲府戦から一夜明け、クラブハウスで立石GMと会談。すでに正式オファーを受けているマインツを筆頭候補に、複数クラブから新天地を決めることになった。同GMは「あとは本人が行きたいところを選んで、行き先を判断する。だいぶ整理ができているので、近いうちに発表しないといけない。そんなに時間的に余裕がないのは、本人も分かっている」と、近日中にも決定することを示唆した。

 4月上旬に名門チェルシーから届いたオファーが判明後、猛アプローチを仕掛けてきたのがマインツだった。同GMが4月中旬に欧州視察した際に接触。その月末にはマインツのハイデル強化部長が来日し、武藤と直接面談も行った。チェルシーのオファーにはすでに断りを入れており、打診を受ける複数クラブの選択肢がある中で、マインツが必然的に筆頭候補に挙げられる。

 ドイツ地元紙では合意報道が挙がったが、同GMは否定した。21日付のキッカー誌が報じたもので、契約書へのサインとメディカルチェックを残すのみと報じる内容に「真実でないのでびっくりしている。合意は全然していません。(武藤、東京、マインツの)3者契約になるのでまだ合意ではない」と説明。ただクラブ間交渉は大詰めに入っており「最終段階ではある」と認める。

 前日の甲府戦後は「まだ何も決めていない」と話していた武藤。海を渡るときが迫っている。