J2札幌MF小野伸二(35)の公式戦復帰が、最短で6月1日のC大阪戦(札幌ドーム)になる。バルバリッチ監督(53)が22日、ホームでのC大阪戦からメンバー選考に加えることを明言した。18日に3カ月ぶりにピッチ全面での練習試合に出場も、主力組での連係確認は行っておらず、明日24日のアウェー徳島戦メンバー入りは回避。連係面の精度を高め、万全の状態で復帰させる。

 小野の力を100%引き出すため、もう1週間、時間をかける。バルバリッチ監督は「良くなってきているが、まだキレの部分など彼が持っている本来の力ではないので次の試合(C大阪戦)からと考えている」と説明。小野自身も「離れていた時間も長かったし、そう簡単にメンバーには入れない。次にC大阪戦という大事な試合があるので、そこで加われるよう上げていきたい」と話した。25日の練習試合で再チェックし、プレーに磨きをかける。

 4月22日の全体合流から30日。前節群馬戦で復帰した20歳の若いMF深井でさえ、合流から公式戦出場まで43日かけた。小野は昨年8月の京都戦で左太もも裏を負傷し、1試合欠場後に強行復帰した栃木戦で、逆の右太もも裏を負傷した経緯がある。長期離脱や再発した選手の復帰は、特に慎重を期す必要があるだけに、状態良化も見据え、あえて復帰時期を微調整した。

 当初予定の徳島戦を見送ることになったが、C大阪は、J2得点トップ10発の元ウルグアイ代表FWフォルランを擁す難敵で、7位札幌と勝ち点2差の8位。大事な直接対決とあり、天才MFの“開幕”には最適の一戦になりそうだ。