山形DF山田拓巳(25)が、今日3日のナビスコ杯最終節ホーム横浜戦で、チームを初の決勝トーナメント(T)に導く! 2日、山形県総合運動公園で行われた紅白戦では、主力組の右ウイングバックで出場。リーグ開幕仙台戦で左膝内側側副靱帯(じんたい)を損傷して以来の先発が濃厚となった。山形は現在B組3位で、2位神戸に勝ち点8で並び得失点差は1。約3カ月ぶりの復帰舞台で、逆転突破に貢献する。

 山田が右サイドの起爆剤になる。この日の紅白戦では積極的にボールに絡み、故障明けとは思えない存在感を示した。「開幕戦でケガして、今年はスタートが切れてない。リハビリでやれるだけのことはやってきた」。前節ナビスコ杯仙台戦からベンチ入りで復帰し、クラブ初の決勝T進出がかかる大一番で、先発のチャンスをつかんだ。

 8週間のリハビリに耐えた。「(渡辺)広大さん、チャミさん(宇佐美)と3人でできたのが大きかった。気持ちが乗らない時でも、楽しくできた」。同じ時期に負傷した3人で、粛々と別メニュー調整をこなした。5月からは居残りで右足でのクロス練習を再開。「ケガが左足で幸いだった。完治する前から練習した。キックの感触はいい。一から鍛え直すことができた」と手応えをつかんでいた。

 離脱中、何度も練習を繰り返してきた高精度のクロスで勝利をつかみに行く。「きれいにやれるタイプではない。チームに勢いをもたらしたい。ここまでみんなで頑張って勝ち取ったものを無駄にしないように」。山形初の決勝Tは、山田の右足が導く。【高橋洋平】