仙台はアウェーで浦和と対戦し敗れた。1点を追う前半23分にMF梁勇基(33)がゴールを決め、一時は同点に追いついた。しかし、同37分に元仙台の浦和MF武藤雄樹(26)に勝ち越し弾を許すなどし、2連敗を喫した。

 むなしい結果だった。1点こそ奪ったが、終わってみれば3失点で2連敗。敵地まで足を運んだサポーターは敗戦後も仙台コールを送ったが、選手たちの表情は険しかった。相手は第1ステージ(S)王者とはいえ、1つの勝ち点すら手に出来ず、再浮上へのきっかけもつかみ損ねた。

 浦和対策の5-4-1システムも不発だった。渡辺晋監督(41)は「ここ最近の成績を見て」採用したという。だが結果をみれば、機能したとは言い難かった。試合後「もう1回、しっかり反省しなければいけない」。指揮官は眉間にしわを寄せた。

 準備期間が短かったこともあるが「守りきれず、勝ちきれない」(DF鎌田)状況を招いた。DF石川直は「簡単にやられたのはいけない。うまくマークに付ききれず、自分たちのペースに持っていけなかった」。右足を負傷し、途中で交代したDF菅井は「最後のところで誰が行くのかはっきりしない。全員が責任を持ち、体を張っていかないといけない」。選手たちも反省の言葉を並べた。

 リーグも残り9試合。前半に一時同点のゴールを決めた梁は「踏ん張りどころ。失点すると粘り強さが消えてしまう」と話す。第2Sは8戦で17失点。「守備で戦ってきたチーム。まず守備を修正したい」と鎌田。次戦29日のホーム新潟戦から、再び総力戦で勝ち点を重ねていくしかない。【成田光季】