浦和がクラブでは11年ぶりとなる、8月のリーグ戦全勝を狙う。オフ明けの25日、リーグ戦3連勝同士の対戦となる29日の横浜戦に向けて始動。涼しい1日だったが、走り込み中心のメニューでしっかりと汗を流した。DF槙野智章(28)は「8月の3連勝自体、うちとしても8年ぶり。ぜひこの勢いを生かしたい」とうなずいた。

 浦和が8月にリーグ戦全勝を果たしたのは、第2ステージで優勝した04年が最後。それ以前も、8月に2試合しかなかった96年にしか達成していない。主将MF阿部も「暑い中では、攻守のギアを上げるところ、上げないところのメリハリが大事。今はそれがうまくできている」とうなずく。

 槙野はこの日、GK西川、FWズラタンとともに、クラブスポンサーの国際輸送物流会社「DHL」の企画で、同社の制服を着て都内の企業に荷物を届けた。「愛をたくさんの方にお届けした」とCMのようなフレーズを口にし、どや顔を見せた。しかし訪問先の社員からは「彼女はいるんですか?」と“愛の届け先”について鋭い質問を受けることに。ついつい「さ、3月に別れました」と事実を明かすハメになった。

 それでも槙野は「今度は優勝の知らせをお届けに上がります」と最後は力強く言った。まずは横浜戦で「ピッチで水を運ぶ」献身的な働きで、チームを8月全勝に導く。【塩畑大輔】