湘南が東京守備網のサイドを突いて、6試合ぶりの勝利でJ1残留を決めた。

 前半終了間際、MF永木亮太(27)の直接FKを東京GKがはじいたこぼれ球をFW高山薫(27)が左からゴール前へクロス。待ち受けたFW古林将太(24)がフリーで流し込んだ。さらに同点とされた後半10分には、右サイドからMF藤田征也(28)のクロスをMF菊池大介(24)が決めて勝ち越した。菊池は「(曹監督からは)前半からやり続けたことをやろうと、言われていた。J1仕様の、J1で戦えるチームになってきた」と大きな自信をつかんだ。

 これまでにない大胆采配が功を奏した。右サイドのポジションを争っていた藤田をウイングバックに置き、古林を1列前のFWで起用。これがはまった曹貴裁監督(46)は「いい采配をしても勝てないときがあるし、悪い采配をしても勝てるときがある」。J1残留を決めた指揮官は「僕がチームのためにできたことはほんのわずか。10%くらいの話」とチームをたたえた。