J2清水が、開幕戦勝利に向けて「鉄のカーテン」を敷くことが13日、分かった。今日14日に行われる湘南との練習試合を完全非公開にすることを決めた。メンバーやスコアも非公表。開幕戦で対するJ2愛媛と同じ3バックの湘南とのテストマッチゆえに、厳戒態勢で行うことになった。

 清水はこの日、午前練習のみで調整した。湘南との練習試合に備え、フォーメーションの確認などをした。この試合は完全非公開とし、スコアやメンバーも非公表にすることで湘南側と合意。サポーターや報道陣をシャットアウトして行うことが決まった。小林伸二監督(55)は「一番の理由は情報漏えいです」と説明した。

 理由は、大事な開幕戦に万全を期すためだ。湘南は3バックで開幕戦で対する愛媛と同じ。チームはここまで3クラブと対外試合を行ってきたが、相手は全て4バックだった。今季初めて3バックのチームと対戦することで収穫や課題も見えてくる。指揮官は「経験することで、いい材料になる」と強調した。

 すでに情報戦も始まっている。清水が練習を行ったこの日、愛媛は完全非公開で練習試合を行ったという。会場や時間、対戦相手まで公表しない徹底ぶりで、清水の関係者も「本当に分からない」と頭を悩ませている。その上、愛媛の公式ホームページでは16日以降のスケジュールも発表しておらず、今後実戦を行うかも不明だ。

 清水は、21日にも完全非公開でJ3藤枝と練習試合を行う。開幕までの実戦は今日の湘南戦を含めて2試合で、小林監督は「(メンバーを)固める」と話している。13日間にわたる鹿児島キャンプを終え、オフなしで迎えるテストマッチで、「前にいく攻撃を確認したい。いい準備ができれば」とも言った。全ては「1年でJ1昇格復帰」に弾みをつけるため。28日の開幕戦まで残り2週間、1日1日が勝負になる。【神谷亮磨】