MFレオ・シルバ(30)が今季初得点を狙う。新潟は今日5日の第2節、神戸とアウェーのノエビアスタジアム神戸で対戦する。今季ヒゲを蓄え始めたレオは、三男の誕生と開幕の湘南戦(2月27日)での勝利と幸運続き。チームにとって神戸戦は09年以来、J1での2度目の開幕2連勝がかかる。レオはヒゲの御利益にあやかり、チームの勝利と自らの今季初得点を誓った。

 笑顔にも精悍(せいかん)さが増してきた。口元とあごに生えたヒゲをきれいに整えたレオは、明るい表情で神戸戦前日4日の練習を行った。「神戸はスピーディーなチーム。カウンターに気を付けながら、こちらも素早く仕掛ける」。実戦形式では厳しくボールを奪い、正確にパスを通した。

 新潟の開幕2連勝は09年に東京、鹿島を破った1度だけ。「湘南に勝った後も、みんなに気の緩みはない。何か言う必要もなかった」。副主将の立場からチームの充実ぶりを感じている。

 何よりも「僕自身がラッキー」と笑う。今季の始動から、生まれて初めてヒゲを伸ばし始めた。来日4年目。「ちょっとイメージを変えたかった。ワイルドにね」。それが幸運を呼び込んでいる。静岡キャンプ中の2月17日に、三男のロドリゴ・マヌエルちゃんが誕生。そして開幕戦の勝利。「日本では“験担ぎ”と言うんだよね。ヒゲが幸運を呼ぶなら大切にしたい」と、毎朝の手入れを欠かさないようになった。

 プレーの好調さも感じている。昨季までは4-4-2のボランチ。今季は4-1-4-1の2列目中央とゴールに近い位置になった。もともと攻撃参加が得意なだけに前のポジションは望むところだ。「ゴールを決めることもチームを助ける仕事」。来日1年目の13年、初得点は第12節大分戦だった。14年は開幕の仙台戦、15年は第3節柏戦と、ここ2年は早い時期にシーズン初得点を決めている。神戸戦も「時期的にはいい」と自信を見せる。

 8月にはアリア夫人(33)と3人の子どもが来日する。夫人はヒゲ反対派。「だから8月にはそらなきゃならない。それまでに、いいことをたくさん重ねて勢いをつけないと」と苦笑い。連勝で新潟に戻って来ることを誓っている。【斎藤慎一郎】