J2山形が逃げ切りに失敗し、今季初白星を逃した。先月24日に加入し、登録後即先発したFW大黒将志(35)が前半7分に先制となる初得点を決めたが、後半43分に右からのクロスを頭で押し込まれ1-1で引き分けた。石崎信弘監督(57)は「大黒がいい形で決めたのは良かったが、点をとった分、勝ちたいという気持ちが強くなりすぎて全体的に守備に回ってしまった」と振り返った。

 元日本代表の大黒が加入後即、結果を出した。前半4分、ゴールキックをMFディエゴが頭で前に落とし、パスに反応した大黒が左足で振り抜いた。3分後にはディエゴの縦パスに抜け出すと、キックフェイントで相手DFを左にかわし、そのまま左足でシュート。ゴール右隅に突き刺した。課題だった得点力不足解消を予感させる名詞代わりの1発だった。

 大黒の先制点を勝ちに結び付けられなかった。得点後は全体的に下がり気味になり、放ったシュートは相手より2本少ない4本。間延びした中盤でボールを保持され、相手の波状攻撃を受けた。GK山岸が好セーブを連発するも、後半43分に追いつかれた。

 石崎監督は「守備に時間かかりすぎて、ボールを奪った後にイージーミスが出てしまう。攻撃でシュートまで持ち込めなかった」と下を向いた。開幕2戦で白星なし。12日の第3節敵地、徳島戦で仕切り直す。