J2清水は21日、静岡市内でJ3藤枝と練習試合を行い、3-2で競り勝った。左足小指骨折で別メニュー調整を続けていたFW鄭大世(32)が同試合で実戦復帰。後半開始から出場し、2-2で迎えた同10分に左クロスを右足で合わせて勝ち越しゴールを決めた。その後も、立て続けに強引なシュートを放つなど復活をアピール。鹿児島キャンプ以来約1カ月半ぶりの実戦を終え「体力的にしんどかったが、1点取れたことはよかった」と手応えを口にした。

 チームは20日のホーム札幌戦で今季初黒星を喫した。加えて昨季からホームで5試合連続無得点。深刻な得点力不足で、打開策も見いだせていない。

 その状況下、実績十分の鄭が復帰。本人は「僕が戻ってすぐ改善されるか分からない」と話すが、チームにはプラス材料だ。前線で体を張れるターゲットになるため、味方はパスの選択肢が増える。マークが集中していたFW大前元紀(26)の負担が軽減されることも大きい。次節山形戦ではメンバー入りする可能性が高く、鄭は「結果を残せるように頑張ります」と力強く話した。【神谷亮磨】