新潟は0-0で浦和と引き分けた。2試合連続のスコアレスドローで7試合未勝利に終わったが、首位浦和の連勝を4で止め、無得点に抑える内容のある勝ち点1を手にした。新潟は18日、ナビスコ杯予選で柏と日立柏サッカー場で対戦、リーグ戦次節(21日)は川崎FとデンカSで対戦する。

 粘ってつかんだ勝ち点1。その象徴がGK守田達弥(25)だった。前半20分、DF大野和成(26)が浦和FW興梠慎三(29)をペナルティーエリア内で倒して警告。ここで与えたPKを守田が止めた。

 興梠の狙いはゴール中央。守田は右に飛んだ。逆をつかれた形だが、冷静に反応する。「足を残しておかないといけないと思った。しっかりボールを見て、いいところに当てられた」。ボールの軌道を確かめながら、左足に引っかけて防いだ。

 吉田達磨監督(41)は「よく止めた。それが全員の集中力を生んだ」と絶賛した。このPK阻止から少しずつ流れが変わった。前半は浦和のボール回しに圧倒される時間帯が長かったが、前半7分から11分までは自陣にくぎ付けにし、後半持ち直した。後半のシュート数だけなら6対6と互角に持ち込んだ。

 そんな流れをものにできないのが課題でもある。FWラファエル・シルバ(24)が左腓腹(ひふく)筋肉離れ、指宿洋史(25)が腰の違和感で離脱中。U-23日本代表候補の鈴木武蔵(22)も左太もも肉離れのため別メニュー。前節G大阪戦に続き、控えメンバーにFWが不在だった。その影響も否めない。

 06年第13節(2-1)以来の浦和戦勝利はならなかったが、12年第18節(0-0)以来の勝ち点1。「勝ちにいった。それは忘れてはいけない部分」と守田。首位を相手に負けなかった事実が、今後の土台になる。