J2清水が大ピンチに陥った。9日、アウェー町田戦(8日、2-1)で負傷退場したFW大前元紀主将(26)が、左第5・6・7・8肋骨(ろっこつ)4本骨折、肺挫傷と診断されたと発表。静岡市内のクラブハウスで伊達倫央強化部長(49)が状況を説明した。「肺からも微量の出血がある」と言い、現在は試合後に緊急搬送された東京・多摩市内の病院に入院している。全治は未定だが、最低でも復帰までに2カ月以上を要する見込みだ。

 今季はここまでJ2得点ランク首位の12ゴール。町田戦でも先制のPKを決めるなど、得点源としてチームを引っ張ってきた。町田との試合後、病院に向かった伊達部長は大前と面会。その際に大前は「自分のケガが無駄にならなくて良かった。(北川)航也はどんなゴールだったんですか」など、チームのことを第一に考えていたという。

 この日、小林伸二監督(55)は「チームにとって痛いのは当然」と言った。大黒柱不在の試合が12日のホーム横浜FCから始まることで、システム変更の可能性を示唆。その上で「戻ってくるまでに順位を上げなければいけない。彼の分まで戦うということを選手に伝える」と一丸で臨む構えを示した。【神谷亮磨】