J2札幌が、来季も四方田修平監督(43)と契約更新する方針を固めたことが28日、分かった。野々村芳和社長(43)三上大勝GM(44)ともに、17年も体制継続の意向で一致。契約は今季で満了も、四方田監督自身も既に、昇格後の来季を見据えたチーム強化に意欲的で、事実上、続投が確定した。今後クラブが指揮官と正式に面談、交渉し、条件面の詰めを行う。

 首位を独走する札幌が、来季の指揮体制を固めた。25日の熊本戦に勝ち、30試合を消化して20勝6分け4敗の勝ち点66。2位松本を勝ち点9差と引き離し、首位でリーグ中断に入ったところで、来季も四方田監督に指揮を委ねる方針を決めた。野々村社長は「(来季)監督を代えることは考えていない。後の(条件など)細かい部分は三上GMに任せている」と説明した。

 チーム編成の最高責任者である三上GMも「その件(来季監督)は社長と正式な話はしていないが、それぐらい、お互いが(続投という)共通認識を持っている」と話した。成績を見れば来季J1昇格の可能性は極めて高い。結果が出ていても、選手との意思疎通面で問題があれば再考する案もあったが「今の時点で、そういう問題もない」と同GM。意思決定責任を負うダブル首脳間に異論はなく、体制継続で合致した。

 四方田監督との面談はこれからだが、既に指揮官自身も来季の昇格を見据えた強化を頭に入れ、チーム強化を図っている。勝った試合の後で、来季J1で戦う際の課題にまで言及するなど、続投を念頭に話をしている状況。99年から17年過ごした札幌での指揮継続に前向きで、続投が確定となった。今後、クラブと条件を詰め正式決定となる。

 昨年7月下旬に途中就任した際は、バルバリッチ体制のサッカーを継承しながらの戦いで、思うように自分のカラーを出せなかった。今季は初めてキャンプからチーム作りに挑み、開幕戦こそ敗戦も、序盤は若い進藤の抜てきなどで成績を上げ、攻撃は都倉、内村、ヘイス、ジュリーニョの4本柱を巧みに入れ替え白星を重ねてきた。来季J1なら大幅な強化費増が確実で、四方田体制のもと、01年以来16年ぶり2度目のJ1残留を目指すことになる。