仙台は明日17日、アウェーで甲府と対戦する。今節も故障者や累積警告により台所事情が厳しい状況にあって、若手のMF茂木駿佑とFW西村拓真(ともに19)に先発出場の可能性が浮上した。ひとめぼれスタジアムで行われた15日の紅白戦ではそろって主力組でプレー。結果次第でJ1残留が確定する重要な一戦でプロ2年目の“96年コンビ”が躍動する。

 若い力で勝ちに行く。ともに今季、スタメン出場のなかった2人が大抜てきされる可能性が高まった。茂木は左サイドハーフ、西村はFWハモン・ロペス(27)と2トップを組み、甲府をイメージした紅白戦に汗を流した。起用となれば茂木は今季初、西村はプロ初のリーグ戦先発になる。

 次世代を担うコンビだ。ルーキーだった昨季、茂木は開幕スタメンを勝ち取るなど華々しいデビューを飾った後、J2金沢で武者修行。西村はJ3のJ22選抜などに出場し、オフにはスペイン修業を敢行。それぞれが多様な経験を積み、成長してきた。

 チーム練習にはMF梁勇基(34)やFW金園英学(28)ら負傷離脱していた選手が続々復帰したが、先発出場はいずれも甲府戦以降の見通し。また今節はボランチのMF三田啓貴(26)とDF大岩一貴(27)が累積警告のため欠場と、不安要素は多い。

 茂木は3日の天皇杯盛岡戦で、西村は11日の練習試合J3秋田戦でゴールを決め、ともに好調。渡辺監督は「若さと勢いに期待を込めて。思い切ってやってくれると思います」と背中を押す。先週中に運転免許を取得したばかりの西村は「(試験は)めっちゃ難しかったですけど、合格した勢いで頑張ります。(茂木と)2人で躍動できたら」。すでに免許も車も所有している茂木は「万全のコンディションを整えて試合に向かいたい。あいつ(西村)の良さを出していけるようなプレーもしたいですね」と意気込んだ。相手は堅い守備を誇るが19歳コンビでこじ開ける。【成田光季】